第2課程「操縦技術」
3日目「緊急時の対処」

(図2-3-1)
至近距離でミサイルや榴弾が爆発したり、転倒するとメインカメラが汚れてしまうことがある(図2-3-1@)。汚れが著しい場合は戦闘や移動などに支障をきたす恐れがあるため、すみやかにレンズを洗浄しなければならない(図2-3-1A)。コンソール中央のウォッシング(洗浄)ボタンを押すと(図2-3-1B)、ノズルから洗浄液が噴射されワイパーが稼働してメインカメラの汚れを落とす(図2-3-1C)。

(図2-3-2)
火炎放射器による攻撃を受けたときやミサイル等の被弾時に機内で火災が発生することがある(図2-3-2@)。VTは一度オイルやケーブルなどに火がつくと徐々に燃え広がり損害が大きくなる。このため機体の各部に火災報知器と消火装置が供え付けられており、火災の発生を検出するとコクピット右上にある火災警報ランプが点滅する(図2-3-2A)。警報を確認したらコンソール中央にある消化ボタンを押して(図2-3-2B)、火災をすみやかに消火しなければならない(図2-3-2C)。

(図2-3-3)
いくら装甲の厚いVTといえども何度も被弾するとやがて撃破されてしまう(図2-3-3@)。また水深が20m以上もあるような河や海に落下すると浸水し行動不能となる。このようなときはコックピット内に警報が鳴り響き、火や水が噴き出し始めるはずである(図2-3-3A)。こうなるともやは一刻の猶予もならない。直ちに緊急脱出用スイッチを押し(図2-3-3B)、機体を捨てて脱出しろ(図2-3-3C)。VTの脱出装置は完璧で、射出後はただちにバリュートを展開、水中であれば浮き上がり空中であれば減速して安全に着地する。
もし脱出に失敗したらどうなるのか? テスト用に改造された特別仕様のディサイダーに乗っていたのでなければ戦死者の列に加えられることになる。
また脱出に成功しても貴重なVTを一機失うことになる。過去に充分な戦功を上げていれば他の機体を割り当てられて再び戦場に戻ることも出来る。しかしそうでなければ後方勤務となり2度とVTに乗ることはないだろう。