第1課程「兵器知識」
2日目「VTの種類」

(図1-2-1)
現在VTには大きくわけて軽VTと中VTの2つの種類がある。また将来はおそらくさらに重VTが登場するだろう。
軽VT(Light-VT)は装甲が薄く、武装も口径300mm未満のライフル砲を中心とした軽量のVTである。走行速度や旋回速度が速く、空挺降下も可能で、中VT以上では通過できないような場所も安全に走行できる。
VTと正面から撃ち合うには不安があるが、偵察やヒット&アウェイによる敵のかく乱、野砲やトラック、戦車などの掃討といった、特殊機甲部隊において従来の歩兵戦闘車(IFV)のような役目を果たすことを期待されている(図1-2-1左)。
中VT(Medium-VT)は装甲、武装、機動力のバランスに優れた特殊機甲部隊の中核となるVTである。当然主力戦車(MBT)に代わる陸上兵器の新しい王者として期待され、その主任務は敵のVTの撃破となっている(図1-2-1中央)。このためVTの重装甲を遠距離から貫通できる大口径滑腔砲を装備したものが多い。
ただし中には海市島軍が使用するボルテックスのように長射程の榴弾砲を装備した、むしろ自走榴弾砲(SPH)のような役割を果たす種類もある(図1-2-1右)。