7月11日(金) 朧の城
朝8時30分に新横浜のホテルをチェックアウト、大量の荷物を抱えて電車に乗り込み鴨居に向かいます。
そして鴨居駅から歩いて約5分、鶴見川にかかる変な形の街灯が生えた鴨池橋を越えた池辺町という(らしい)ところに横浜事業場はありました。
ここって横浜かな?
敷地内はとにかく広いの一言です。
20以上の工場が立ち並び、そこで働く人の数は間違いなくヘンゼルの生まれた町の人口を上回るでしょう。一つ一つの建物も大きくて中の柱にはM条32丁目といった感じの住所がついているくらいです。
とても社員数が10人に満たない弱小派遣会社から来た人間に相応しいところとは思えません。かなりドキドキです。
とりあえず行き先の工場が決まるまで、奥の方にある工場で一時休憩となりました。
大量の荷物を持ったまま暑い中を移動したため全身汗でびっしょり、休憩中に500mlのアクエリアスを一気飲みしたもののまだ足りません。
なのにその後も肝心の席の方はなかなか決まらず、いくつかの工場を行ったり来たりします。冷房の効きが悪いところも多く半分意識が朦朧としていたため、ようやく席に荷物を置いたときには自分のいる場所がすっかり判らなくなっていました。
午後になって札幌からパソコンも届き、とりあえず仕事が出来る体制が整います。
ところが今度は仕事がありません。
現地の人に聞くと、札幌から指示を受けてやってくれ、と言われてしまいます。
緊急で飛んできたのはなんのためだ! とツッコミまくりたいところでしたが、実は今回の派遣先、指揮系統がめちゃくちゃで、組織体制が事実上崩壊しているのでした。同じ会社から派遣された人の中にはその必要もないのにフランスに飛ばされた人もいます。
つまり誰にどうツッコミをいれても何も解決しないのです。
ネットワークの登録まで数日から1週間かかる、という以前にまだ今回の職場でヘンゼルのメールアドレスが割り当てられていないので、電話で札幌から指示を仰ぎ、メールの送受信が必要なときは他の建物にいる人のところまでUSBメモリを持って行ったり来たりするという変なお仕事がスタートしたのでした。